補正予算をみるとGo Toキャンペーンなるものがある。ポストコロナのV字回復に向けて観光業を復活さすための予算だ。1.6兆円程度割り振られている。廃業寸前の観光飲食業者や雇止めにあった人、職を失った非正規雇用の人たちに対する緊急支援はもちろん、崩壊寸前の医療を支える支援が優先順位が高いと思うのだが、それよりも手厚い支援だ。
そもそも、今回のパンデミックがなぜ生じたか?なぜ経済的打撃が深刻なのか政治家は考えているのだろうか?過剰なグローバリズムがあるのは明白だ。人と物の往来が激しいグローバル世界ではウイルスは瞬く間に拡がる。インバウンドでの外貨獲得に頼り切った経済成長は、お客さんが来なくなればすぐに破綻する。労働力やサプライチェーンを海外に頼っていると、往来が制限されると立ち行かなくなる。ポストコロナの世の中でGo toキャンペーンなどに力を入れていると、再び同じ苦境を招くだけである。グローバリズムの持つリスクを軽減さすような経済体制を考えだしていかなければならないのだが、そういった議論が全く出てこない。短期的経済的視点のみで、長期的哲学が皆無の悲劇的な日本政治。
アベ総理の影が薄くなった。アベノマスクやら変更された給付金、星野源のビデオやら夫人の奔放な行動等々、このコロナ禍の対応で情けない行動が続いており当然だ。もちろんそれ以前に加計や森友問題、アンリ懸案や桜を見る会問題などもあり、それでも総理でいられること自体問題であった。おそらくはこれでアベ総理は退陣するだろう。来年に延期されながら開催は危ぶまれているオリンピックをマネージメントする能力はない。このまま彼がトップに居続ければ、更なる混乱、恥を曝すことになるだろう。
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