さて、これから医療についていくつか述べる。医療崩壊が止まらない。ここに来て新しい専門医制度の導入によってさらに混乱が増している。このブログのどこかで、現在の医療崩壊の原因は”医者の働き方にある”と述べた。それについて述べる予定なのだが、まずは先ほどのオルテガの言葉を引用しておく。”無知の知者”とは医者の世界に限ったものではなく、一般論として彼が述べた言葉だ。オルテガは専門家層とくに「科学者」に対し、「近代の原始人、近代の野蛮人」と激しい批判を加えた。「かつては人間を知者と無知の者に単純に分けることができた。ところが専門家は、自分の専門領域にないことは知らず知者ではない。しかし、自分の専門の微小な部分をよく知っているから、無知ではない。よって無知な知者であるというべきであろう。」と言っている。専門家というものは自身の専門領域、つまり世界の断片しか知らず、世界あるいはこの人類という複雑なものを総合的に捉えられなくなってゆく。現代の専門分化した科学者は、極めて狭い知識しかもたない無知の人間だとオルテガは評した。
こんな書き始めをすると、「専門医=無知と考えているんだな?」と諸先生方の反発をかう可能性がある。もちろん専門医というものの必要性重要性も認識している。しかし、過度の専門医偏重による弊害が生じているのも事実。そういったことを述べていく。
池江璃花子さん。本日彼女のツイッターが更新されたとのニュースがあった。苦しんでいるらしい。辛いだろうな。彼女を救えるのは間違いなく血液悪性腫瘍専門医だ。頑張って下さい。世界の一線で再び活躍できることは無理でも、助けてあげて下さい。
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