フォルドォ、バンカーバスター

イスラエルがイランを攻撃した。核施設に留まらず、要人や核関連の技術者の暗殺、発電所などの主要インフラにも及んでいる。同時期に開催されていたG7の決議にイスラエルに対する非難はなかった。むしろG7はイスラエルの自衛権を支持し、トランプはやくざな言葉を使ってイランにプレッシャーをかけている。先進諸国が世界の中心に立ち続ける意義は、蓄積された科学技術により飢えと温暖化を防ぎ、誰もが物質文明の恩恵を受けられる世界を築き上げる牽引力となることだろう。しかし倫理を失い自国の経済的優位を維持することに躍起の先進諸国はその存在意義を失った。自ら放棄しているといっていいだろう。頭を突き合わせて会合をもっても紛争を鎮静化さすことはできず、分断と対立をあおるトランプにくぎを刺すこともせず、彼に引きずられている。

すでにナタンズの核施設は数名の核科学者の命とともに打撃を受けたと報道されている。残るはフォルドォのウラン濃縮施設だ。地下に作られており通常爆弾では破壊しきれない作りになっているそうだ。おそらくトランプはフォルドォの核濃縮施設をバンカーバスターで空爆するだろう。この核施設は、もともとは”イラン核合意”によっておおむね抑えられていたが、2018年に当時のトランプ米大統領が核合意から離脱したのを機に拡大したといわれている。今や、核爆弾に転用可能近くまで濃縮されているウランを貯蔵しているそうだ。イスラエルの意向を汲めば、ここを破壊しないわけにはいかない。自らまいた種を処理するわけだ。いろいろ言い訳やカモフラージュするだろうが、彼は実行すると予想する。この施設が破壊されれば、イランの体制は崩壊するかもしれない。しかし、プライドの高い中東の人々がアメリカとイスラエルに心まで支配されることはない。彼らの心を支配することはできない。ガザが消滅しイランの体制が崩壊すれば、世界はさらに荒れる。テロが蔓延し(核を使ったテロも生じるだろう)その報復合戦になるだろう。残念だがそうなると思う。今の人類には、それを押しとどめる叡智はない。

シャクゲバ

シャクゲバ=尺八を吹くゲバラ。この世の中を生き抜くには、この姿が必要と思いこの名前にした。日々感じることなどつづっていく予定。

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