岸田の失敗

その河野さんに勝った岸田さん。世界にとってどうかはわからないが、自民党にとっては一番無難な選択だったろう。岸田さんが二階外しを早々と表明したことは褒めてあげたい。すでに二階さんは党内でも扱いに困るご老人といった風であったからアベアソウもほくそ笑んだことだろう。それに加えて、河野さんと同様モリカケ問題は再調査しないとの表明が功を奏し、アベアソウ会派の票離れを防げた。モリカケ問題を再調査すると言っておれば高市・河野の決選投票になったことだろう。これは日本にとっても自民党にとっても最悪のシナリオになる可能性があり、それを避けられたことは賢明な選択だったといえる。票読みをして総裁選の駆け引きに勝った彼には、どんな政治思想と政権運営姿勢であろうか?票読みなど小賢しいことはせずに、政治信念を述べて賛同者を募るのが本来の政治家であろう。彼にはどれほどのものがあるのか?総裁になった後の彼の組閣や政策をみると失望するしかない。

副総裁がアソウで幹事長にアマリだった。古い自民体質を引きずったままの人事。それでも“新しい民主主義”という彼の言葉に少しは期待したのだが、これもダメ。「分配無くして成長なし」というのは、NHK大河で描かれている渋沢栄一の思想であろう。もう100年以上前の資本主義の黎明期の「経世済民」の精神に戻っただけだ。何も新しいものではない。我欲にまみれ大規模になりすぎた現在の資本主義は、格差を広げ地球を汚し続けている。資本主義がなぜそのような異常なものに変貌してしまったのか?これからの世界を考えるには、それを検証・反省をすることが必須だ。富の偏在だけが資本主義の問題ではない。成長すること自体に疑問をもたなければ新しい経済体制は生み出せない。首相に選出後に金融所得税を早々と取り下げ、Gotoキャンペーンを使って観光立国を目指すだの、今までと何ら変わりのない政策のオンパレードだ。人の話をよく聞くのが長所と言っているようだが、無視したほうがよい人の話を聞いているようだ。彼に我々の未来を託せるほどの政治思想はない。とりあえず無難ではあるが、破局に向かう我々を押しとどめる力は岸田さんにはない。

選挙後に駆け付けたCOP26での彼の棒読み演説は、化石賞をいただくのに十分なほど非力で魅力の欠片もないものだった。昨日はデジタル田園都市国家構想実現会議なる陳腐なものも立ち上げたようだ。デジタル基盤を整備し推進交付金をフルに活用して、遠隔医療・教育・防災・リモートワークなどを支援して持続可能な経済社会を実現していくそうだ。コンクリートがITに代わっただけの話だ。

シャクゲバ

シャクゲバ=尺八を吹くゲバラ。この世の中を生き抜くには、この姿が必要と思いこの名前にした。日々感じることなどつづっていく予定。

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