横綱の品格

柔道・相撲の本質と大層な題をつけて、ルールについての浅い考察のみに終わっている。じゃそれぞれの本質は何だと問われてもはっきりしない。中途半端だ。中途半端ついでに横綱の品格（本質）といったものにも言及する。

先に書いたように白鵬の相撲には批判が多い。プロレスのエルボー紛いのかち上げ以外にも、張りさし、立ち合いを自分に有利にするための待った、勝負が決まってからのダメ押しなど横綱の風格に反した”せこい”相撲や、スポーツとして楽しんでいる子供たちのお手本にならない姿勢が目立つ。土俵入りの腕の形をみても、白鵬自身の解釈でやっているのだろうが美しくない。そういった態度をもって横綱としての品格に欠けると非難される。一方、プロなんだから勝負にこだわる姿勢は非難されるものでなく、”品格”というあやふやなものを持ち出して彼を非難するのはかわいそうだという声もある。私は白鵬に批判的だが、同時に品格と言われても白鵬も困るかなとは思う。

単純明快な勝ち星の蓄積で大関や横綱のランクは決められており、重大な違反がない限り人間性や相撲に対する姿勢でそれが減点されることはない。歴代の横綱をみても、行動や性格に難のある横綱は枚挙にいとまないだろう。問題は横綱審議会や大相撲協会のルール作りだと思う。先に書いたように、白鵬のかちあげや貴源治が繰り出したような張り手、あるいは勝負が決まった後のダメ出しは反則として明確に禁止する。その禁止技を繰り出したものは反則負けとする。あるいは故意にそれを使ったならば、強制的に休場として降格処分も辞さないという強いルールを作ることだ。それを導入していたならば白鵬は取り口を改め、幾分かは協会が望む相撲を体現する力士になっていただろう。

さらにその上に横綱の品格というものを求めるのであれば、それがいかなるものか定義をしっかりしてより厳密な審査会みたいなものを設けるべきだが、それはそれで宗教団体のような気持ち悪い団体になってしまう。私は好きではない。

菅さんが総裁選にでないとのこと。自覚したのか、捨てられたのか？彼が総裁選に出なくても、二階さんだけでなく、麻生や安倍さんの影響力を排除しなければ自民党は変わらない。