薄っぺらで偉ぶるケチ内閣


今日はゲバラの命日だ。だからちょっと反体制的な気分。

菅内閣を薄っぺらいと断じたのは、問題になっている学術会議の任命拒否ゆえだ。橋下徹が言うように、間接的ではあるが国民主権のもとに選ばれた総理大臣であるから、任命権がある以上任命拒否も法的には誤りではないのかもしれない。けど、会員選定に関しては日本学術会議法で決められているだろうから、それを覆すのは越権行為ともとれるだろう。

問題は法ではなく道徳である。前項の「死者に敬意をはらう」という態度は道徳的秩序に則った態度である。残念ながら新首相は橋下徹と同じく、アンドレ・コント・スポンヴィルのいう4つの秩序のうち第2の秩序(法的秩序)に重きを置き、それより高位の第3(道徳的秩序)第4(愛の秩序)の秩序は軽視しているようだ。日本学術会議は1950年の声明の中で、戦時中の科学者がとりきった態度について強く反省するとともに、戦争を目的とする科学の研究には今後絶対に従わないと固く決意している。政府としては、従わないと宣言された組織を認めるのは悔しいのだろうが、その決意に敬意を表さなければ日本は薄っぺらい国になるだろう。なおスポンヴィルについてはarchive1の最後のパート(2010.4.22の記事)を参照。

菅内閣は過去に敬意を表さず、自分に”総合的俯瞰的判断”できる能力があるといっている。不遜極まりない。また会見で学術会議への拠出金10億円を強調していたように感じたが、アベノマスクには500億円余り投じた。この国は科学・文化の醸成にお金を出すのをもったいがる、ケチな国でもある。

シャクゲバ

シャクゲバ=尺八を吹くゲバラ。この世の中を生き抜くには、この姿が必要と思いこの名前にした。日々感じることなどつづっていく予定。

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