5月4日の記事で没原稿として挙げた地元紙への投稿が掲載されていた。投稿から2週間たっていた。見るといくらか筆が入っている。不満なわけではない。最後の段落などわかりやすくなっている。ただV字回復に関しては、批判的表現がオリジナルと比べて薄らいでいる。オリジナルをそのまま掲載して私に降りかかる批判を憂慮してくれたのだろう。
4月1日の”V字回復?”以降、同じようなことを書いている。今回のコロナ禍に直面していきなり政府から出てきたのは、オリンピックの1年延期と肉や魚券・宿泊のクーポン券など、グローバル経済にしがみつこうとする日本の経済政策だった。愚かな日本政治に憤懣やる方なく感じている。前項のeconomical distancingなるものは私の言葉ではない。ポストコロナを見据え、多くの哲学者たちが提唱していることだ。世界は否応なくシフトしなければならない。今までと同様のグローバル経済を維持しようとすれば、混迷はさらに深まる。先日NHKニュースで経済同友会の会長がインタビューを受けていたが、哲学的思考は微塵もなかった。そんな哲学的思考に欠け、ポストコロナでオリンピックを核に再成長を目論む相変わらずのeconomic animal日本にうんざりしている。
日本もそれなりにeconomical distancingを取り入れるかもしれない。しかしそれはおそらく時差出勤だのリモートだのオンライン云々等、経済活動の中でsocial distancingを実現する方策のみであろう。ITの世界にも壊滅的な混乱を引き起こすコンピューターウイルスがある。その経済活動に対する脅威は病原体のウイルスと同等かそれ以上だ。social distancingをIT技術で埋め合わせても、それは根本的なeconomical distancingにはならない。
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