株価が上がっている。今月初めにはバブル以降の最高値を更新し4万円を超えた。NISAをサポートする政府の思惑はまんまと当たったわけだ。経済界は喜んでいるのだろう。実は数年前に私も少しNISAに興味はもっていた。儲けようという意思はないが、預貯金のリスク分散の一つとしてNISAもあるかなと考えていたのだ。しかし手は出さなかった。NISAの一部が拡充される防衛費に費やされる可能性があると聞いたからだ。元本割れが生じてもさほどの問題はないが、そのお金の上りが増大する一方の防衛費に費やされるのがいやでやめた。
株価が上がって、資本主義経済の中で生き残るに必死な経済界は大喜びだ。トレーダーやNISAを開始した一般投資家、証券会社や銀行も嬉しいだろう。だが人類の未来に対してはどうだろうか?投資が増えれば企業が栄える。栄えた企業により我々の消費行動は活性化される。株価上昇は狂った資本主義をより刺激するだろう。お金の回転はよくなる。回転のよくなったお金を使うために、資源は費やされ廃棄物は増加する。資源の枯渇や地球環境の悪化により、地球に人が住めなくなる。回転のよくなったお金は武器製造にも回される。この国で武器を作ってどんどん売れば経済は潤う。それを買った国がどんどん使ってまた買ってもらうと日本はもうかる。そして人々はどんどん殺される。
岸田首相は新しい資本主義といっていた。何も目新しいものではない。古典的で人類の未来には害悪でしかない資本主義でしかない。そんなものなんだ。彼(だけではなく、おそらくは我々のすべて)が目指す資本主義の実態は。自分で自分の首を絞めているようなもので狂っているんだ。
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