和解

本日、再放送中のあまちゃんは名場面とされる回だった。宮本信子扮する夏ばっぱが、小泉今日子演じる娘の春子に、かつて助けの手を差し伸べなかったことを謝罪する回だ。春子は18の時に助けてくれなかった夏ばっぱをずっと恨んでおり、夏ばっぱはアイドルになりたいという娘を大人側の事情に立ったがために助けられなかったことに罪を感じていた。それゆえ、地元に帰ってきた春子と夏ばっぱは打ち解けることはなくぎこちない関係が続いていた。

能年玲奈演じるあきが東京へ行ってアイドルになるかどうかの対応で、夏ばっぱはあきが東京に戻ることに賛成し、春子は東京に行かせることに反対していた。まったく対応が反対の二人であったが、同じ理由であった。それは両者とも、大人たちの仕事にあきが利用されることから守ろうとしていたのだ。志事を始めたいと言ったあきが、海女クラブと北三陸鉄道に利用されたり、太巻に搾取されることから守りたかったのだ。夏ばっぱは春子に対してしでかしたこと(自身の関わる仕事ゆえに春子の志事を応援しなかった)を繰り返したくなく、春子はかつて太巻にされたこと(自分の志事を太巻の仕事に搾取された)にあきを晒すことを嫌がっていたのだ。想いは同じであり、夏ばっぱがかつての春子にした仕打ちを懺悔をすることで、二人は和解した。クドカンの脚本は面白い。

で、尾崎豊の志事をサポートできなかった方で、彼に懺悔した人はいなかったのだろうか?いなかったんだろうな。できていたら、何かが変わっていただろう。

私の父親も、長兄に心から謝ることができていたら、きっと結末は違ったものになった。

シャクゲバ

シャクゲバ=尺八を吹くゲバラ。この世の中を生き抜くには、この姿が必要と思いこの名前にした。日々感じることなどつづっていく予定。

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