4つの”しごと”

通勤の朝、ラジオを聴く。NHK第一(今はR1と呼ぶみたい)の番組で、"四つのしごと"という話題があった。「私事、仕事、志事、使事」のことだそうだ。オリジナルはおそらくは京都大学 竹林一客員教授のようで、そのオリジナルを私は確認していない。また、ラジオは聞き流していたため細部までは覚えておらず間違っているかもしれないが、この4つの”しごと”の私なりの解釈を書く。

私事;字のごとく”わたくしごと”であり、具体的には家事や家族サービス、親類や近所付き合いあるいは個人的趣味で発生する些事に関するしごと。仕事;これは通常の解釈そのままで、公務員や会社勤めなど何らかの組織に仕え、その組織の中で歯車となり働くしごと。これら二つの”しごと”は一般的な用語であり理解できる。大方の人は会社勤めで滅私奉公しながらお金を稼ぎ、そのお金で家族を養い家族と共に生き抜いていく。おそらくはこの二つで人は忙殺される。だから「私は何のために生きているのだろうか?」「私の生きる意味は何なのだろうか?」といった疑問を感じる。この二つの”しごと”だけではダメ、というわけではない。家族をもち次の世代を育て、一つの組織を維持していくことは大事なことだ。それだけで意味はある。だが、自分の人生の意味を実感するにはちょっと世界が狭い。個人的世界を生きているだけで、この世の中にとって私なぞ価値のない存在だと思ってしまう。そうならないよう、自分の関わる世界を拡げ自分の存在価値を高め、自身の人生に意味を見出すためには「志事」が必要となる。

志事;文字通り、志をもって事にあたることだ。お金儲けや名誉といった私利私欲を満たすことを直接の目的とせず、世のため人のために私ができることは何かを考え、その志をもって事にあたること。それができれば、自分の人生は広い世界・未来へとつながりより豊かになる。志事=仕事であれば普遍的価値が所属する組織や会社の中で実現でき、いうことはない。しかしそうなるのは稀であろう。志の重要性は言うまでもない。吉田松陰も「志定まれば、気盛んなり」と言っていた。因みにこの言葉は、私がディスっていた故安倍晋三氏の座右の銘だったそうだ。彼は自民党という組織の中での志をもってはいたのだろう。普遍的価値観だったかどうかは怪しい。

写真は奥入瀬渓流。先月下旬、新緑の奥入瀬渓流をKさんと歩いた。

シャクゲバ

シャクゲバ=尺八を吹くゲバラ。この世の中を生き抜くには、この姿が必要と思いこの名前にした。日々感じることなどつづっていく予定。

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