自民総裁選でどの候補も言及するのは、安全保障と経済成長だ。概してどの候補も防衛力の増強を図り国民に安心を与え、経済成長を成し遂げ豊かな国にします、と言っている。絵空事だ。この国や世界の行きつく先を見誤り、最大多数の関心ごとに迎合するだけの政治家ばかりの現状に失望する。
東南海地震、首都圏直下型地震は必ず起きる。遠い未来ではない。30年後くらいまでにどちらも生じている可能性が高い。必ず起きる。それを回避する方法はない。それに加え富士山の噴火もあり得る。それらが生じたとき、日本はどうなる?多数の人命は失われ、経済的に壊滅するだろう。当たり前のことだが、地震は起きるが、外交努力で戦(いくさ)は起きない。優先すべきは何か?答えは簡単だろう。米軍へのおもてなし予算など防衛費を大胆に削る。分断を煽るトランプアメリカとは距離を置き、世界を融和に向ける独自の外交努力で戦争を回避する。そして自然災害の損失を少しでも減らし、持続する社会を目指す。その道を示すのが今求められる指導者だと思う。内向き志向の自民政治では、いや、自民党だけでなく今の日本の政治家にはそれは期待できない。
先日、神戸でスティングのライブを観た。アンコールでの最後の曲はFragileだった。この世の中は脆く崩れやすい。民衆の関心を得るために絵空事を描くのに執心な指導者では、崩れさる現実には対処できない。
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