旅立ち

昨日、Kさんは島に旅立った。昨日の朝フェリー乗り場まで見送ってきた。これから半年間、私は徳島に残り、彼女は島に単身赴任の生活だ。2015年の11月から、8年と4か月ほど徳島で一緒に暮らしたが、とりあえずこれからしばらくは離れ離れだ。彼女が島に行くのはよい決断だ。心からそう思っている。

私は、人生の節目節目では決断し行動してきた。岡山大学を中退したり、徳島大学を休学しオーストラリアを自転車で回ったり、医者になってからも大学医局を離れ海外に行き、上のものに楯突き県職を辞めたりしてきた。こう列挙すると、活発に行動してきているようで実はそうでもない。行動するときはするのだが、普段の生活では何もせずにボーっと時の流れるままにこの身を任せるのが好きだ。頑張ったのは、23歳の時にオーストラリアで自転車をこいだ時くらいだろうか。建設的にこつこつと日々努力をしたという思い出はほとんどない。しかしKさんはそんなのんきな暮らしには満足できない。何かをしていないと気が済まない。彼女は、自分の生きる意味・自分の生きる価値を実感したいのだ。自己肯定感の低い彼女は、徳島でのまったりとした生活では不自由はなくともストレスはたまるばかりだ。だから離島看護に身を投じ、彼女の存在価値を再認識したいのだ。反対できるわけがない。周囲に迷惑をかけながらも、自分の思う道を生きてきた私が彼女の決断を非難することはない。

写真は昨日朝、境港市の朝焼け。黄砂は強かったがほのかないい色だった。生活が変わることで、Kさんにも私にも抱えなければならないリスクがあるだろう。たとえ厳しい現実に直面したとしても、今回の彼女の選択は間違いではない。胸を張るんだ。

シャクゲバ

シャクゲバ=尺八を吹くゲバラ。この世の中を生き抜くには、この姿が必要と思いこの名前にした。日々感じることなどつづっていく予定。

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