記憶の限り・・・

私も最近ボケてきているのか、すぐに忘れる。診察で患者の血圧を測ったにもかかわらず、もう一度測ろうとしたり、同じことを何度も質問したりする。人の名前を覚えるのが苦手で、名前を見ただけで病歴が頭に浮かぶ人は数人しかいない。数日前に受診した人のことなど聞かれても「よく覚えていない」ことはよくある。柳瀬審議官は私より年上で、日々陳情を処理するのが仕事の一つであったろうから、覚えていないというのも当然だろうな。

けど官僚としての業務だから、手帳に面会予定を書き込んでいたろうし、会談の内容など記録しただろう。官邸での業務なら自身がしていなくとも、訪問者と対応者の公的な記録もあるはず。質問を受けたならば、そういった記録をもとに自身の記憶を呼び起こしていくのが、普通の対応だ。しかし自身の記憶のみで答弁を終えるのはいかがなものか?安倍さんはそれを評価して、「適材適所」のご褒美を授けてくれるんだろうけどね。

”真実の価値”にも述べた。公務員というのはイデオロギーだとか時の権力者の意向などに歪められることなく、行政における決定過程を仔細に記録し、必要があればそれを改ざんすることなく公開することこそに存在意義がある。でなければ後日、その政策の是非の検証が不可能になり、それはこの国の政治を大きく誤らせる原因になる。

”勝手に地方創生”の最後に、安保法制に反対する理由の一つとして、日本が第二次大戦やイラク戦争に関する検証をうやむやにしたまま放置していることを挙げた。検証を避けるばかりでなく、日報隠しや公文書改ざん・「記憶の限り」という答弁しかできないというのは、検証する能力すらないこの国の政治を晒しているにすぎない。軍という強力な暴力装置はもたないほうがよい。

シャクゲバ

シャクゲバ=尺八を吹くゲバラ。この世の中を生き抜くには、この姿が必要と思いこの名前にした。日々感じることなどつづっていく予定。

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