5本の柱

緊急事態宣言が解除された。感染は拡大しつつあったが、緊急事態宣言をしていても増加しているのだから継続しても意味はないという考えもある。だから緊急事態宣言に代わる強力なコロナ対策を立案実行していかねばならない。で、政府から出されたのが5本の柱だ。内容をみると感染抑制に向けてはあまり期待できそうになく、お寒い限り。

まずはNo.3のPCR検査の強化についてだが、すでに昨年7月にGoTo被災地キャンペーンと題してこのブログで提案している。何をいまさら、という感じ。PCR陰性で抗体陽性の方には本人限定期間限定のお食事券や旅行クーポン進呈をすれば、少しはGoToキャンペーンに寄与でき、感染の中心である若者の希望者が増える可能性もあるだろう。だが政府としてはそんなに数を増やしたくないようで、動向をみることはできても感染抑制には役立ちそうにない。飲食店業の方々はNo.1の案について、これ以上どうしろと?思っていることだろう。アクリル板は多くの店で設置しているだろうし、座席数の制限をしているところも多い。AIを活用というが、小規模の居酒屋などで可能とは思えない。強化したいなら言うだけでなく、政府がチームを派遣し徹底できるサポートしなければ意味はない。No.4のワクチン強化は、遅れに遅れている。医療従事者へのワクチン接種は3月中には開始される予定であったが、私はまだ受けていない。未だ自治体から確定した連絡はなく、来月中旬くらいになるだろうとのこと。こちらは待っている状態で、強化して実行するのは政府である。No.5の医療提供体制の充実は、一般の医療機関でもコロナ患者を受け入れてもらい、一部の医療機関への負担を軽減し病床を増やそうというのだろうが、どうなんだろうか?私の住む徳島県では、本来救急を受け入れるべき地域中核病院がコロナ対応病床を確保したため救急の受け入れが悪くなっている。コロナ患者が急増している地域では必要なのだろうが、その目的は緊急事態宣言を出すかどうかの指標の一つの病床のひっ迫度を嵩上げするためのもので、コロナ患者が放置される状況は免れても、患者数抑制と二次的医療崩壊を防ぐ策にはならない。残りはNo.2。感染力の高い変異株を早期に見つけて強力に隔離すればいくらかは感染抑制にはなろう。しかしそれは病床占有の長期化と関わるスタッフの疲弊をもたらす。患者数が少ない段階ではある程度有効だろうが、年末年始程度まで患者数が増えればこの策は崩壊するだろう。

 以上まとめると、5本の柱では感染制御はできず、ゴールデンウィーク前には年末年始程度の感染者数急増に見舞われる可能性が高い。そうなった場合、政府はどうするのだろう。緊急事態宣言を再発出しオリンピックをあきらめるか?それとも緊急事態宣言は出さずにオリンピックを強行するのか?そんな中、昨日から福島で聖火リレーが始まった。福島は感染は制御できておらず、宮城ではすでに感染爆発している。そのなかを聖火が走る。密を作りながらだ。GoToキャンペーンを6月くらいから始めたいといっている方もいると聞く。十分予測される事態は直視しようとせず、夢見がちに楽観的な思考しかできない政治。困難な状況であっても、理想を捨てずにいかに現実対応していくかが政治家の本質だと思うのだが、日本の政治家たちは、経済第一から離れることはできず、どこかで彼らの神様が忖度してくれることを待っているのみ。


シャクゲバ

シャクゲバ=尺八を吹くゲバラ。この世の中を生き抜くには、この姿が必要と思いこの名前にした。日々感じることなどつづっていく予定。

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